26日目ストーリー

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  • イーデン 結局まともに寝れなかった。うう… 横になってるだけってつらいな。あれ?
  • トム …
  • イーデン トムさん! こんな早くにもう起きたんですか?
  • トム そんなに驚くことじゃないだろ! オレはもともと勤勉なんだ。
  • イーデン アハハ… ごめんなさい。それにしても… スマートさんとドリスさんはいつ頃戻ってくるんでしょうか?
  • トム なんでオレに聞くんだ? 興味ないね。いつかは帰って来るさ。
  • イーデン …
  • トム ふわあぁ~! そんなに気になるなら、監視塔にでも行ってみたらどうだ?
  • イーデン (トムさんの目が充血している。ボクと同じくあまり眠れなかったのかも?口ではああ言ってるけど、本当はかなり心配しているみたい。)そうすることにします。ボクは監視塔で誰が来るか見てきますね。
  • シード ワン?
  • イーデン シード! どこに行ったかと思えば、ここにいたんだ! キミが見張っているのかい?
  • シード ワンワン! ハッハッハッ〜
  • イーデン キミがいてくれると安心だよ。ボクはキャンプにいるから、何かあったら教えてくれる?
  • シード ワン!ワン!
  • イーデン ありがとう、シード!(スマートさん! ドリスさん! 無事にソフィアとジョイを連れてきてください…!)
  • スマート 目の前が見えないほど真っ暗ね。日は一体いつ昇るの?
  • ドリス もう昇ってる。大気中の埃が多くて見えないだけだよ。
  • スマート そう?はあ… イライラするわね。明るくならないと何も見つけられないわ。
  • ドリス ここが発信地の近くってことは確かなんだね?
  • スマート ええ、そうよ。10回以上確認したじゃない。あぁっ!
  • ドリス 気をつけな、スマート!この辺は地割れが多くて危険だからね。
  • スマート う… 地震のせいで割れたのかしら?
  • ドリス そのようだね。割れ目に落ちてないことだけを祈るよ。
  • スマート だとしたら信号も送れなかったはずよ。きっとどこかにいる!信号を確認しながらできるだけ近くまで行ってみるわ。
  • ドリス 分かった。
  • スマート ソフィア! ソフィア! ジョイ~!
  • ドリス うぅむ…これ… まずいね。
  • スマート どうしたの?
  • ドリス これを見てみな。追跡装置に表示されている場所はあたしたちのすぐ目の前だ。
  • スマート すぐ目の前ですって?ここは崖じゃない!まさか… ソフィアとジョイがこの割れた亀裂の下に落ちたってこと?
  • ドリス それは違う。この底が見えない崖の下に落ちたのなら、信号も届かないはずさ。
  • スマート うう… まったくあの女はどこにいるの? ソフィア! ジョイ!
  • ジョイ (コホ!コホ!)
  • スマート 今の聞いた?
  • ドリス 咳の音だろ? 亀裂の下に誰かいるね。
  • スマート は、早く確かめなきゃ! ソフィア! ジョイ!

  • イーデン ハンマーさん! トレーニングしてきたんですか?
  • ハンマー あ…ああ。
  • イーデン ハンマーさんも眠れなかったんですね。顔色がよくないですよ。
  • ハンマー し、心配するな。疲れているわけではない。
  • トム おい、ハンマー!
  • ハンマー 何だ?俺に用でもあるのか?
  • トム 歩き方が変だぞ? 脚が痛むのか? ちょっと診ていいか?
  • ハンマー い、いや。その必要はないさ。俺は問題ない。
  • トム で、でも… あっ! ちょっと待て! 何をそんなに慌てふためいてるんだ?
  • イーデン 確かに歩き方がおかしいですね。心配させまいと我慢してるんじゃ…?
  • トム ….ついて行ってみよう。(空き家に入った? 通信機でも確認するのか?)
  • ハンマー うっ!
  • オリバー あれ?ハンマー、なんでそんなに驚くの?
  • ハンマー な、何でもない。ここに誰かいるとは思わなかったからな。
  • オリバー いつ連絡が来るか分からないから通信機の前を離れないようにって、昨日ドリスから言われたんだ。
  • ハンマー そうか。頑張れよ。
  • オリバー えっ行っちゃうの?何か用があったんじゃなかったのか?
  • ハンマー ほ、他に用事がある。じゃあな。
  • オリバー …
  • トム げっ! 今度はどこへ行くんだよ!
  • ハンマー ついてきてたのか? 俺の脚はいたって健全だ、気にするな。俺は監視塔に行く。
  • トム (平気なふりをしているようだが、やっぱり歩き方がおかしい。ついて行って確認してみよう。)
  • シード ワン?ワンワン!
  • ハンマー 監視塔はお前が守っていたのか。
  • シード ワンワン!
  • ハンマー そうだ。ここを守り続けるんだ、シード。それと… いつまで俺の後をつける気だ?トム。
  • トム げっ! 気づいてたのか?
  • ハンマー そんな見え見えの尾行は誰でも気づくぞ。
  • トム あんたの歩き方がどうも変なんだ。早く診なきゃだめだ。
  • ハンマー 脚はどうってことない。これ以上気にするな。
  • トム でも… おい! ちょっと!
  • ハンマー うっとうしいな。ついてくるな。
  • トム うう… 怒らせちまったか?だが… 医者であるオレが見て見ぬふりするわけにはいかないだろ。必ず診てやる!
  • ハンマー ついてくるなと言ったはずだが?
  • トム おい! オレは医者だ! いつもはサボってるオレだけど、本業くらいはちゃんとするさ!
  • ハンマー サボってる自覚はあったんだな。
  • トム とにかく、あんたの脚に問題があるのは明らかなんだ。早急な治療が必要だ!
  • ハンマー 俺の歩き方なら… 脚の怪我とは無関係だ。だからこれ以上…
  • イーデン 意地を張らないで、ハンマーさん。トムさんは心配しているんです。
  • ハンマー …ふう。正直に言うしかないな。さっきトレーニング中にズボンの股が破れたんだ。
  • トム え?な、何がどうなったって?
  • イーデン 破れたって…そうは見えませんね?
  • ハンマー 探すなよ。それを隠すためにあんな歩き方をしてたんだ。
  • トム ブッハハハハ! そういうことだったのかよ!?
  • ヘナ 騒がしいからスマートさんが戻ったのかと思ったけど…な、何かあったんですか?
  • トム 聞いてくれよ、ヘナ! ハンマーのズボンの股が破れたんだ!
  • ハンマー そんなに言いふらすことか? だから人のいないところを探していたんだ。
  • ヘナ あらあら… それは不便だったでしょう? わたしが直しますからズボンを貸してください。
  • ハンマー それはできない。ズボンはこの一本だけなんだ。
  • ヘナ じゃあ着たままお直しを…
  • ハンマー 絶対にだめだ!
  • イーデン でもこのままで過ごすわけにもいかないですよね。ハンマーさんのズボンのための対策会議をしましょう!
  • ハンマー 対策会議… いい加減にしてくれ。俺にこれ以上恥をかかせるな。
  • ヘナ わ、わたしがズボンを直すまで寝床に隠れているのはどうでしょう?
  • ハンマー ううむ… 隠れるとは… 何かやましいことでもしたみたいだな。
  • イーデン 待ってください! そういえば、ここにいるみんなが服を一着しか持っていませんよね。
  • トム そうだな。それに肘や膝がだんだんボロボロになってきたな。
  • イーデン この機会に裁縫用具を作るのはどうでしょうか? 数日前にミシンを見つけたんです。
  • ハンマー 何を作るって? 今から? 俺のズボンは…
  • ヘナ ミ、ミシンですか? ミシンがあればとてもはかどると思います!
  • トム それがあれば新しい服も作れるのか?
  • イーデン もう少し糸や道具を集めればできますよ!いつまでも服一枚を着まわすわけにもいきませんからね。
  • ハンマー い、いい考えだとは思うが… 今じゃなきゃいけないのか?
  • イーデン ミシンがあればズボンのお直しもすぐにできますよ、ハンマーさん!
  • ハンマー ズボンを直してからじゃだめなのか? どうも俺の昔の友人を見ているようで…
  • トム 昔の友人?
  • ハンマー そいつが腹を壊してな、1時間かかる病院があったのだが、より早く着く方法を模索したんだ。車に乗れば10分で着くと言って、故障した車を修理したんだよ。8時間かけてな。
  • イーデン アハハ…
  • ハンマー どう考えても今お前らがやっていることはそういうことだ。俺のズボンを直すのが先じゃないのか?
  • トム どうせ今はやることだってないんだ。寝床で休んでなって。な?
  • イーデン そうですよ、ハンマーさん。ミシンがあればお直しするヘナさんもより楽になるんですよ。
  • ハンマー はぁ… 勝手にしろ。
  • イーデン すぐに終わらせます! さあ、どこに設置しましょうか?
  • ヘナ つ、通信機がある空き家はどうでしょう?そ、そこに置けば…
  • イーデン お直し中に通信が入ればすぐに応答できますね! そうしましょう!とりあえず空き家に行ってミシンを置く机を設置しましょう!
  • ハンマー まったく… 作るのはいいが、俺のズボンのことも忘れるなよ。
  • オリバー ふわあ~、いきなり押しかけて机を置くなんて。何を作る気なんだ?
  • イーデン ありがとう、オリバー君。手伝ってくれたおかげで丈夫な机ができましたよ。
  • オリバー こういうことはハンマーが得意だろう?
  • トム ハンマーは寝床にいるぜ。そして彼のズボンはここにある。
  • オリバー 言ってる意味が分からないよ、兄貴。
  • イーデン とりあえず、ボクはミシンを修理して持ってきますね。
  • トム ああ。オレは本でも読んでいるから、行ってきな。
  • ヘナ …トム、イーデンさんが来る前に糸をすぐに使えるように糸立てを作ってくれませんか?
  • トム え?オ、オレが?なんで?
  • ヘナ 嫌ならいいです。わたしが作りますから。
  • トム いや、やるよ! どうすればいいんだ?
  • オリバー オイラも手伝うよ、兄貴!
  • トム ぜぇぜぇ… これでいいのか?
  • ヘナ トム!完璧です! 驚きました。トムもやればできるんですね!
  • オリバー 他にやることは?
  • トム げげっ! オリバー! それは禁句だ!
  • ヘナ うーん… 生地と糸を保管する棚もあったらいいですね。
  • オリバー 分かった。オイラがやるよ。兄貴は休んでて。
  • トム え?じゃ、じゃあ… そうしようかな?
  • イーデン わあ! こんな短時間で糸をかけられる壁掛けを作ったんですね!
  • ヘナ はい。どうでしょうか?
  • イーデン とても素敵です! ボクもミシンの修理が終わりました。ここに持ってきたいんですけど、かなり重くて。ちょっと手伝ってほしいんです。
  • オリバー オイラが行くよ。兄貴は休まなきゃ。
  • イーデン ありがとう、オリバー君。
  • トム …
  • ヘナ …オ、オリバー君が行ってしまいましたね、誰か棚を作ってくれる人は…
  • トム ぐぬぬぬ… 分かった! 分かったよ! オレが作ればいいんだろ?腕が痛すぎる… これでいいのか?
  • ヘナ はい、ピッタリです!すごい! トムがこんなに器用だったなんて知りませんでした!
  • トム あ…ふむ… まあ… これくらいどうってことないさ。オ、オレは… 少し風にあたってくる。
  • ヘナ はい。ゆっくりしてください、トム。
  • トム …
  • ヘナ 変なの。仕事を押し付けたからイライラするもんだと思ったのに、むしろ喜んでいるみたいだった。
  • トム うう…
  • ヘナ あ、あら?もう休憩から帰って来たんですか?
  • トム イーデンとオリバーがミシンを持ってきたんだ。人手が必要だろ。
  • イーデン わあ! ミシンを持ってくる間にもまた新しい物を作ったんですね!
  • トム いいから早くミシンを乗せようぜ。
  • イーデン はい! ヘナさんが作業しやすいように椅子も作りましょう!完成!
  • ヘナ ほ、本当にお疲れさまでした!
  • オリバー ところで… 外から何か聞こえない?
  • トム うん? あっ! 誰かの叫び声か?
  • ハンマー (俺のズボンの直しはまだなのか!?いつまで待ってればいいんだ!?)
  • イーデン ハンマーさんです。そうだ… ミシン作りに夢中になってハンマーさんのズボンのことを忘れていました。
  • ヘナ わ、わたしがすぐに直します!
  • ハンマー これで一安心だ。ありがとう、ヘナ。
  • ヘナ い、いえ!もっと早く直せていれば…
  • イーデン ハンマーさんが待ってくれたおかげで、これからは服が破れても心配はいらないですね。
  • ハンマー 手伝うこともできなかったな。申し訳ない。
  • トム 後でちゃんと働いて返せ! 今回のことはほとんどオレがやったんだからな!
  • ハンマー そんな嘘誰が信じる?
  • トム 本当だって!ヘナ! 君がなんとか言ってくれよ!
  • ヘナ 本当です、ハンマーさん。今回はトムにいろんなことをやってもったんです。
  • ハンマー 嘘は良くないぞ、ヘナ。トムをかばうのはよせ。
  • トム くっそー!二度と真面目に働くもんか!
  • イーデン ちょっと静かに。シードが吠えてる声が聞こえませんか?
  • シード (ワン! ワンワンワンワンワンワン! ワンワン ワン!)
  • ハンマー 聞こえるな… まさか…?
  • イーデン 誰かを見たに違いありません! 皆さん監視塔に行きましょう!
  • イーデン あ〜〜っ!
  • オリバー あの子は… 誰だ?
  • イーデン ジョイ!無事だったんだ! 本当に良かった!
  • ジョイ …
  • ドリス トム。早くこの子を診てくれ。状態が良くないんだ。
  • トム くそっ、脱力状態だ。喉もかなり腫れているし、咳がひどかったみたいだ。早く診療室へ!
  • イーデン ところで… ソフィアは?
  • スマート …
  • イーデン スマートさん、ソフィアはどこですか? まさか今もまだスマートさんのこと…
  • スマート いいえ、ソフィアはいなかったわ。
  • ドリス おそらく… 子供を残して亀裂の下に落ちてしまったようだ。
  • イーデン えっ… 今、なんて…? ソフィアが… お… 落ちた?
  • ヘナ …と、とりあえず! ジョイの手当てを! 早く診療室へ!
  • ハンマー ジョイの状態は? なぜ意識が戻らない?
  • トム 衰弱しすぎている。咳止めはしたから、まず体力の回復に集中しないと。
  • スマート そしたら意識は戻るの?
  • トム もちろん。深刻な状態ではないから安心しな。
  • イーデン …
  • ヘナ (どうしよう。イーデンさんがソフィアさんのことでかなりショックを受けているみたい。)あっ!
  • トム びっくりした! どうした、いきなり。
  • ヘナ ジョイの服が… ボロボロですね。直さないと。
  • ハンマー そうだな。一体何をしたらこうなるんだ?
  • スマート この子も危なかったわ。亀裂の奥の小さなくぼみにうずくまっていたの。
  • ハンマー 地震のせいか…
  • ヘナ とにかく、ジョイの服をお直しするから手伝ってください。イ、イーデンさん! 力を貸してください!
  • イーデン …分かり… ました、ヘナさん。ジョイの服はボクが持ってきます。
  • オリバー ジョイの意識は戻るんだよね?
  • ヘナ もちろんです。治療はトムに任せましょう。
  • イーデン …
  • ヘナ うぅむ… それより、ジョイのサイズを測る必要がありそうです。
  • スマート どうして?何か問題でもあるの?
  • ヘナ とてもボロボロで… 測らずに治したらサイズが合わなくなってしまいそうなんです。仕立てる生地もないし…
  • イーデン …
  • ハンマー なら考えるんだ。ヘナ。イーデン。
  • イーデン は…はい?
  • ハンマー ジョイの服に使える生地がないって言っていただろう?対策を立てるんだ。
  • イーデン た… 対策ですか?
  • ハンマー 俺のズボンが破れたときは対策会議まで開いたじゃないか。今回も対策すべきだ。
  • スマート ズボンが破れる?何の話?
  • ハンマー イ、イーデンに話しているんだ。スマートにはどうでもいい事だ。ぼうっとしてないで方法を探すんだ、イーデン!ジョイの服に使える生地を手に入れる方法はないか?
  • イーデン …
  • ドリス 生地なら… はた織り機を作るのはどうだい?
  • ハンマー はた織り機?
  • ドリス 糸で布を織る道具さ。糸は種類も量も十分揃ってるようだからね。
  • ハンマー いいアイデアだ。すぐに取り掛かろう。
  • ヘナ (よかった。ハンマーさんもイーデンさんの様子が心配だったんだ。無理でも仕事を与えて、ソフィアの心配をする暇を与えないつもりなんだ。)
  • ハンマー 何をぼうっとしてるんだ?早くはた織り機を作るぞ、イーデン!
  • イーデン ハンマーさん、ボク… はた織り機の作り方なんて知りません。
  • ドリス あたしが知っている。手伝うよ。
  • イーデン はい…
  • ハンマー (気が気でない様子だな。)ついてこい、イーデン。
  • イーデン はい?
  • ハンマー 俺が見ておいたラグがある。はた織り機をのところにラグを敷きたくてな。
  • イーデン ラグ…ですか?
  • ハンマー いつまでぼうっとしているんだ!? しっかりしろ!
  • イーデン わ、分かりました。
  • ハンマー 他の人たちは待機してくれ。イーデンと俺がラグを持ってくる。どうだ?
  • ドリス 悪くないね。実用性があるかどうかは別として、なかなか雰囲気があるじゃないか。
  • ヘナ ジョイのサイズを測ってきました。あっ!このラグは何なんです?
  • ハンマー はた織り機を置く場所だ。あとははた織り機さえできればいい。次は何をすればいいんだ、ドリス?
  • ドリス ベースの枠に使う材料も必要だね。あたしが言うものを持ってきてくれ。
  • ハンマー ああ。ついてこい、イーデン。
  • イーデン はい…ハンマーさん。
  • ヘナ (まだショックから立ち直れていないみたい … イーデンさんが早く元気になればいいけど…)
  • イーデン こう作ればいいんでしょうか?はた織り機というものを見たのはこれが初めてです。
  • ドリス ううむ… たしかそんなんだった気がするね。
  • ハンマー 気がする… だと?
  • ドリス 最後に見たのがずっと前なもんでね、記憶が曖昧なのさ。
  • スマート 大丈夫。十分完璧よ。はた織り機の仕組みはよく知っているの。
  • イーデン スマートさんが?
  • スマート 私が働いていたスーパーマーケットではた織り機を売っていたことがあるのよ。結局売れなくて在庫を返品したけど。でも私が担当していた商品だったし、それに珍しい物だったから構造なんかをよく見てた のよ。
  • イーデン よかった、そうだったんですね。それじゃあ次の作業からはスマートさんの指示通りにやってみます。
  • スマート 分かったわ。さあ!早く始めましょ! ジョイが目覚める前に服を直さなくちゃ。
  • イーデン はい、スマートさん。
  • ヘナ (よかった。イーデンさんがはた織り機作りに集中できているみたい。)
  • スマート よし。私が見たはた織り機そのものね。
  • イーデン ふぅ〜ところで… これでどうやって生地を?
  • スマート 私が教えてあげるわ。作ってみる?
  • イーデン そうですね… 生地を織るのはヘナさんの方が向いているかもしれません。
  • ヘナ あ、あの… 作り方を知っているスマートさんがやったほうがいいんじゃないでしょうか?
  • スマート 私には性に合わないの。教えることはできるけどやりたくはないわね。
  • ヘナ わ、わかりました。わたしがやってみます。
  • スマート 織物には根気が必要なの。あ!椅子も必要ね?
  • イーデン それはボクが用意します。
  • ハンマー 俺も一緒に行こう、イーデン。
  • イーデン ええ、もちろんです。ハンマーさん。
  • ヘナ あ、あの… これで合っているんでしょうか?
  • イーデン 大丈夫、合っていると思いますよ。こうやって布ができるなんて不思議ですね。
  • ヘナ (ふぅ~イーデンさんの声、ようやく落ち着いたみたい。)て、提案したいことがあります!
  • イーデン 何でしょう?
  • ヘナ こうやって生地を作ることもできますし、この機会に全員のサイズを測って服を作るのはどうでしょうか?
  • スマート 服を?ヘナは服も作ることができるの?
  • ヘナ い、いえ、作ったことはありませんが…。ス、スマートさんからしっかり教わればできるんじゃないかと…。
  • スマート 本当に言っているの?はた織り機が使えるからって、服が作れるってわけじゃない。でも確かに服があれば便利よね。寒い時に重ねて着る服とかね。
  • ヘナ わ、わたし、頑張って覚えて服を作ってみせます!
  • イーデン …だったら、マネキンみたいなものも必要になるかもしれませんね。
  • ヘナ マネキンですか?
  • イーデン ゴミの山で見たことがあります。それがあればきっと役に立ちますよ。
  • ハンマー そうだな。すぐに持ってこよう、イーデン。
  • イーデン はい、ハンマーさん!
  • イーデン どうですか?
  • ヘナ い、いいですね! 話を聞いたときはピンとこなかったけど、やっぱり使えそうです!
  • イーデン よかった。もう一つあったんですけど、それも持ってきましょうか?
  • ハンマー もう一つあったのか? さっき言っていればー緒に持ってきたんだが。
  • イーデン マネキンが本当に使えるかどうか、ボクもビンとこなかったんです。
  • ハンマー 今すぐ行こう。
  • イーデン はい。ハンマーさん!
  • スマート、ヘナ、ドリス …
  • ヘナ イ、イーデンさん、だいぶ落ち着いたみたいですね?
  • ドリス そのようだね。ただ、これからが心配だ。
  • スマート ソフィアと喧嘩ばっかりしていた私でもかなりショックなのに、イーデンはもっと辛いはずよ。
  • ヘナ ソフィアさん… 悲しいですね。それにジョイも…
  • イーデン 持ってきました!
  • ヘナ ありがとうございます、イーデンさん! 頑張って覚えて、皆さんに服をプレゼントしますね!
  • イーデン アハハ、楽しみにしています。
  • スマート 私も期待してるわ。
  • イーデン (本当にいい人たちだな。ボクがソフィアさんのことで塞ぎこんでいるからわざわざこんなことを…みんなのためにも、悲しむ姿は見せちゃいけないよね。)
  • ?? みんな手を止めるな! サボっているやつは覚悟しろ!
  • ソフィア ぜぇぜぇ… はぁ…
  • ?? くっ! う… このままじゃ死んでしまう…
  • ?? 死ぬ?ハハハハ! なら、死にそうってことがどういうことか教えてやろうか?
  • ?? いや! 待ってくれ!悪かった! うわああ! 助けて!
  • ?? どうだ? 働いてるほうが幸せだろ? 優しく教えてやってるんだ、感謝して働くんだ!
  • ?? ううぅ…
  • ソフィア (ニュープロテクターのやつら… 前よりも卑劣になっている。ジョイだけでも逃げられてよかった。お願いイーデン… ジョイを見つけてキャンプに連れていってちょうだい…)
  • ?? 手が動いてないぞ! 死にたいのか!?
  • ?? …
  • ?? チッ、おいおい死んじまったよ。おい!お前らはこれを片付けろ!
  • ソフィア (何とかして…ここから脱出しなきゃ。その前に… ドクター… ドクターのことが知りたい。捕虜たちに聞いてみましょう。)
  • ソフィア (ドクターは処刑されたのかしら? いろんな人に聞いてみたけど、知っている人はいなかった。私のせいかも知れない。ジョイと私を助けて捕まった時、もしかしたら…ごめんなさい、ドクター… 本当にごめんなさい。私は必ず生き残るわ。あなたの死は無駄にしない。)

  • オリバー イーデン!イーデン! イーデン! イーデン!
  • イーデン どうしたんですか? オリバー君。そんなに急いで。
  • オリバー ジョイの意識が戻ったよ!
  • イーデン 本当ですか!?
  • スマート よかったわね。早く行きましょう。
  • オリバー でもまた眠ってしまったんだ。
  • イーデン …
  • スマート …だとしても意識が戻ったんだから吉報ね。こんなに急いで知らせに来なくてもよかったのに。
  • オリバー そうそう! 良い知らせはまだあるんだ。いや、悪い知らせなのか?
  • オリバー ジョイが起きたときに言ったんだ。ママが略奪者に連れていかれたって。
  • イーデン ええええっ!?
  • ハンマー ということは… ソフィアは亀裂に落ちても、死んでもいないってことか?
  • オリバー そうみたいだよ。ジョイは、ママを助けてって泣き続けて、疲れてまた眠ったんだ。
  • イーデン うわあああああ!
  • スマート イーデン?
  • イーデン ソフィア…! 生きていたんだ! よかった! 本当によかった!うああああっ!
  • ハンマー …
  • イーデン ソフィアぁぁ! わあああああ!
  • ハンマー イーデン… こんなにも我慢していたんだな。この涙は流すべき涙だ。
  • スマート わ、私はロックンロールに連絡しに行ってみるわ。もしかしたらソフィアの情報が分かるかもしれない。
  • ハンマー 頼んだぞ、スマート。
  • スマート イーデンは?
  • ハンマー ジョイに会いに行った。ロックンロールとは連絡できたか?
  • スマート ええ。でもソフィアに関する情報はなかったわ。
  • ハンマー だからそんな暗い顔していたのか。
  • スマート いいえ、私の気分が良くないのは別の理由よ。
  • ハンマー 別の知らせでもあったのか?
  • スマート 違うわ。あのはた織り機よ。あれ、捨てちゃダメかしら?
  • ハンマー 作ったばかりじゃないか。あのはた織り機に何の問題があるんだ?
  • スマート もう本当にめちゃくちゃなのよ!
  • ハンマー 落ち着いて話してくれ。
  • スマート はた織り機に使う糸と道具が、床に散乱しているのよ。足の踏み場もない!
  • ハンマー ふむ。そういうことか。だが、だからと言ってはた織り機を捨てるのは反対だ。
  • スマート 通信機へ向かう途中に、足に糸が絡まって転んだのよ! この痛みが分かる? 本当に痛かったんだから!
  • ハンマー ズボンが破れるよりは転ぶほうがマシだ。
  • スマート ズボンが破れたって一体何の話よ? さっきも同じ事言ってたわよね?
  • ハンマー と、とにかく… 片付ければいいんだろう?
  • スマート 私が思うに、あれを片付けるのは簡単じゃないわ。置く場所がないもの。
  • ハンマー 俺が素材の収納棚を作る。
  • スマート 収納棚?
  • ハンマー この前見つけた本棚があるんだが、それを横に倒して使えばいい。どうだ?
  • スマート うーん… 見てから決めることにするわ。とりあえずやってみてちょうだい。
  • ハンマー ああ。わかった。どうだ?
  • スマート うーん… 悪くはないけど… 収納部分を上に向かせたほうがいいんじゃない?
  • ハンマー 上側の板は壊れているから、取ってしまおうと思っているんだ。
  • スマート 前のほうに板がなければ糸や道具がこぼれ落ちるんじゃない?
  • ハンマー ぴったりはまる収納ボックスがあるからそれを入れればいい。
  • スマート ふむ。結構使えそうね。
  • ハンマー まずこの使えない板から取ってしまおう。手伝ってくれ、スマート。
  • スマート 分かったわ。ところで本当にズボンの話はしてくれないつもり?
  • ハンマー い、今は忙しいから、あとで話すよ。
  • スマート 簡単な作業かと思いきや、結構難しいわね。
  • ハンマー 思ったより頑丈で取り外しが難しかったな。
  • スマート じゃあ家中の糸や道具を持ってきましょうか?
  • ハンマー その前に収納ボックスを入れないと。俺の寝床の近くにあるから持ってくる。
  • スマート 分かったわ。それじゃあ私は糸や道具を集めないと。
  • ハンマー ああ。
  • スマート あら… 本当にぴったり入ったわね。元々この収納棚の一部だったかのようね。
  • ハンマー 素材はここに入れてあるものが全部か?
  • スマート ええ。おかげで家の中がずいぶんと整頓されたわ。
  • ハンマー それはよかった。
  • ヘナ こ、ここにいたんですね! 探しましたよ! タ飯の時間ですよ!
  • イーデン 何をしていたんですか、ハンマーさん?
  • ハンマー もう涙は止まったのか?
  • イーデン うう… 忘れてください。ソフィアが生きていると聞いて思わず…
  • ハンマー 分かっているさ。後でソフィアの救出について話そう。
  • イーデン ハハ、ありがとうございます、ハンマーさん。
  • ヘナ と、ところで… これは… わたしが生地を織るときに使っていた糸や道具…
  • スマート 家中が散らかってたから収納棚を作ったのよ。
  • ヘナ そ、そうだったんですね。す、素敵な…収納棚です。
  • ハンマー ふむ。どこか引っかかる反応だな。気に入らないのか?
  • ヘナ え、えっと…上に板がついていないので、雨でぬれたり埃をかぶったりするかも…
  • イーデン 確かにそうですね! この収納棚に板をつけましょう、ハンマーさん!
  • ハンマー ようやく戻ったようだな。
  • イーデン えっ?戻る?
  • ハンマー 何でもないさ。急いで使えそうな板を探してみよう。仕事を増やすイーデン君?
  • イーデン ううっ、そんなあだ名はつけないでくださいよ。
  • イーデン ピッタリですね!
  • ヘナ は、はい!とてもいいです!
  • スマート イーデンが手伝ってくれたからか、あっという間に終わっちゃったわね。
  • ヘナ そ、それじゃあ… みんな食事に…
  • オリバー イーデン!イーデン! イーデン! イーデン!
  • シード ワン!ワンワン!
  • イーデン シード? オリバー君と一緒に来たの?
  • オリバー みんな早く来いってさ!
  • イーデン トムさんが?
  • ハンマー 診療室で何かあったみたいだな。急ごう。
  • イーデン はい。ハンマーさん!
  • イーデン ジョイ!目を覚ましたんだね!
  • ジョイ …
  • ハンマー 一安心だな。心配したんだぞ、ジョイ。
  • ジョイ ママ…コホ!コホ!
  • ドリス この子、咳が止まらないね。だいぶ具合が悪いのか?
  • トム 夜も遅いし、とりあえず寝かせないとな。
  • ジョイ ママ… ゴホ! ママ…
  • スマート 眠ったみたいね。
  • イーデン トム… 教えてください。ジョイは大丈夫なんでしょうか…
  • トム 体のほうは大丈夫。問題は心のほうだ。
  • ハンマー どういうことだ?
  • トム ソフィアが略奪者に捕まるところを目の当たりにしたショックが大きいようだ。まだ精神状態が不安定だ。
  • ハンマー …
  • トム とにかく、ジョイのことは心配するな。オレが必ず治してみせるからさ。
  • ヘナ わ、わたしも手伝います、トム!
  • ドリス ひとまず今日は眠りにつこう。明日のためにも今日の疲れはしっかりとらないといけないよ。
  • イーデン ボクはジョイを。
  • ドリス だめだ。本当にこの子のことを思うのなら、まずは自分の体のことを考えるんだよ。
  • ハンマー その通りだ。こんな時こそ冷静になるんだ。
  • イーデン …分かりました。皆さんおやすみなさい。
  • ヘナ わたしはジョイの隣で寝ます。看病はわたしの専門ですから。
  • イーデン お願いします、ヘナさん。ふう~眠れるかな。うん?シード? どこに行くの?
  • シード クゥーン…
  • イーデン キミもジョイの隣で寝たいのかい?
  • シード クゥゥ~ン…
  • イーデン そうか、じゃあお願いしようかな、シード。キミが隣で寝てくれたら、ジョイもきっと頼もしいって思ってくれるはずさ。
  • シード ヘッヘッヘ〜。
  • イーデン ふわあ~ボクも早く寝ないと。昨日もあまり眠れなかったし…きっと全部うまくいくさ…おやすみ、みんな。あとソフィアも…

  • コマンダー 食糧はあとどれくらい残ってる?
  • ?? 約一か月分です。
  • コマンダー 全然足りんな。下手すると内部反乱が起きかねない。略奪した食糧は含めたのか?
  • ?? はい。計画通り、逃げた捕虜を利用して攻擊した村の食糧もすべて含めました。
  • コマンダー 仕方ない。このリストに乗っているやつらを連れてこい。
  • ??こいつら… 全員ニュープロテクターの精鋭ではありませんか?
  • コマンダー 防御が甘い村から攻撃する。
  • ?? 口実もなく攻め入ると、村を守る団体との戦争に発展するかもしれません。
  • コマンダー 食糧のほうが重要なのだ。
  • ?? ロードが許可するでしょうか?
  • コマンダー 私が直接行って許可をもらおう。どうせ戦争になったら、私が戦前へ立つのだから。

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